糖尿病食の宅配&通販ガイド » そもそも糖尿病食とは?食事の基本ルールをおさらい » 糖尿病と果物の関係

糖尿病と果物の関係

果物は糖尿病に良い?悪い?

果物の多くは甘いので、糖尿病には良くないと思われがちです。しかし極端に摂取しなければ、とくに問題はないと言われています。果物に含まれる糖質「果糖」は、摂取しても血糖値の上昇が緩やかなのが理由です。血糖値の上がりやすさを表すGI値と呼ばれる指標で見ても、ブドウ糖を100とした際に果糖は19、果物は40程度なので、血糖値の上昇度は低いと言えるでしょう。

だからと言って果物を好きなだけ過剰に摂取するのはNGなので、適度な量を守ることが大切です。

ただし食べ過ぎには注意

果物は1日当たり80Kcal前後の摂取が望ましいとされています。たとえばリンゴなら半分程度、ミカンなら中2個程度、キウイフルーツなら小2個程度、バナナなら1本程度、桃なら大1個程度が目安です。そのため糖尿病治療の方にとっては、バナナダイエットで1房も食べたなら過剰摂取となるので注意しましょう。

基本的に糖尿病の治療は食餌療法と運動療法が重要視されており、過剰な果物摂取はカロリー過多になりがちなのでNGと言えます。できる限り低い糖度の果物を選び、1日の目安となる摂取量を守るように心がけてください。

糖尿病の人におすすめの果物

絶対に押さえておきたいポイントは、糖尿病の治療中だからと言って絶対に食べてはいけない食材はないということです。ただ血糖値をコントロールするためにも、食物繊維が多い食品を選ぶことが大切になってきます。食物繊維には糖の吸収を緩やかにし、食後に血糖値が急上昇するのを防ぐ働きがあると言われています。たとえばリンゴ・キウイフルーツ・オレンジ・いちご・桃などは食物繊維も多く、比較的カロリーも少ない果物です。

ゼスプリインターナショナルジャパンが研究した結果、キウイフルーツを摂取することで食後の血糖値の上昇が緩やかになると報告しています。またニュージーランドの研究機関の報告では小麦シリアルを摂取した場合、シリアルだけ摂取するよりもキウイフルーツを一緒に摂取した方が血糖値の上昇が抑えられるとの報告も。キウイフルーツはビタミンCが豊富に含まれており、ビタミンE・銅・葉酸・カリウム・食物繊維などの栄養も豊富な果物です。そのためキウイフルーツは特に注目したい果物と言えるでしょう。

そのほかの注意点

缶詰やドライフルーツは避けたほうが良い

たとえ食物繊維が豊富に含まれているとしても、缶詰やドライフルーツは避けた方が良いでしょう。それは多くの缶詰には砂糖が添加されており、カロリーも高めになっています。またドライフルーツも乾燥工程でビタミンが減っており、糖度が高くなっているため食べすぎは良くありません。もし缶詰やドライフルーツを選ぶなら、砂糖不使用やフリーズドライなどのものが良いでしょう。

ただしドライフルーツにはカリウムが豊富なので、腎臓疾患をきたしている方は必ず医師と相談したうえで摂取するようにしてください。

フルーツジュースは控えたほうが良い

フルーツを気軽に取りたいと考える方の中には、フルーツジュースを飲むケースもあるでしょう。しかしフルーツジュースは糖質が非常に多く、食物繊維が少ないため、できれば控えた方が無難です。たとえば濃縮還元ジュースのオレンジジュースは100グラムでカロリーは42Kcal、糖質は10.7グラムも含まれています。もし200㎖のパックを飲めば、糖質は20グラム以上も摂取することになるのです。その点を踏まえても、糖尿病治療中にフルーツジュースは不向きな食品と言えます。