私たちが普段食べている食事の中には糖質(炭水化物)が含まれているものがたくさんあります。これは体内に入るとブドウ糖となり、生命を維持するために欠かせない様々な働きをしてくれるのです。健康な方であればブドウ糖に分解された糖質はインスリンと呼ばれるホルモンの働きによって調整されます。
しかし、インスリンがうまく分泌されない状態になると血中のブドウ糖量を示す値である血糖値が高くなり、糖尿病になるのです。
では、なぜインスリンが十分に分泌されない状態になるのでしょうか。これは糖尿病の種類によっても原因が異なります。1型糖尿病の場合はインスリンを作る働きを持った膵臓の細胞が壊され、インスリンを分泌できなくなるために糖尿病になるのに対し、2型糖尿病の場合は食生活の乱れや肥満、運動不足、遺伝など様々な原因が関わっているのが厄介な点です。
いずれの場合も、大きな原因はインスリンの分泌が少なくなったり働きが衰えることにあります。
先述したように、糖尿病には1型と2型があります。このうち、1型はほとんどインスリンが作れない、または全く作れないためインスリン注射によって体の外からインスリンを補給しなければなりません。
2型の場合は生活習慣などが原因で発生することが多く、日本人で糖尿病に悩んでいる方の大半は2型糖尿病だと言われています。ほか、妊娠をきっかけに発症する妊娠糖尿病もありますが、こちらの場合は出産後に元に戻る方もいます。
糖尿病になると尿の量が多くなったり、喉が渇く、疲れやすくなるなどの症状が現れるので注意しなければなりません。ほか、症状が悪化すると合併症の恐れもある危険な病気です。
糖尿病の治療で代表的なのは食事療法と運動療法、薬物療法です。状態がそれほどひどくないのであれば食事内容に注意するだけでも状態の改善が目指せるため、早くから治療に取り組んでいくことが大切だといえるでしょう。
食事では糖質の多い物を避け、野菜をたくさん食べるなどの工夫が必要になります。また、運動することにより体内のブドウ糖がエネルギーとして消費されるため、毎日適度な運動を行うことも大切です。
状態が悪化していたり、血糖値のコントロールが難しい場合には薬物療法も取り入れられます。
食事療法は糖尿病の人にとって重要な治療方法。初期で軽度の場合は、食事療法だけでも改善が期待できることも少なくありません。糖尿病になると味の薄いもの以外は食べてはいけないと想像する人もいると思います。
しかし、糖尿病になると食事を楽しめないわけではありません。大切なのは適度な量や栄養バランスを意識した食事をすること。食べるのを控えた方がいい食べ物もある一方で、食べる量や時間などに注意すればおやつを取り入れることが可能です。
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